美しいサヨリは腹黒いけど美味しい魚
さより(細魚・針魚)は、その名の通り細い身体の魚です。
群れで泳ぐことから、沢寄りが「さより」の名前の由来とも
言われています。
産卵期となる春には、漁が多く行われます。
さよりは、外見は細く、とても美しい姿です。
下あごがスラッと長く伸び、銀色の皮が光ります。
また、群れで水面下を矢のように走る、
美しいイメージのある魚です。
さよりを自分で捌く機会は少なく、
なかなか腹黒い姿を見ることはないかもしれませんが、
実は、腹の中を見ると膜が黒く、驚かされます。
外見はきれいなのに、腹が黒いことから、
腹黒い人という意味で表されることがあります。
この黒い膜には、苦みや臭みがあり、
しっかりと水で洗い流すことが重要です。
このように、腹黒い「さより」ですが、
味は上品で淡白な白身の魚です。
高級魚としても知られており、
刺身や天ぷら等の料理が有名で、
料亭でも扱われています。
鮮度の良いさよりは、刺身や握りにすると絶品です。
また、銀色の美しい皮を活かした、
見た目の美しい料理も魅力的です。
細く長い身体を利用して、糸作り等の切り方で
綺麗に盛り合わせられます。
ただし、痛みやすい魚の為、新鮮なうちに
手早く調理することが大切です。
旬の時期には、寿司店や料亭で扱われますので、
見た目も美しく、上品で淡白な味わいを、
堪能してみてはいかがでしょうか。