キャベツ – cabbage

キャベツの特徴

シャキシャキとした歯ざわりや煮こんだときの甘みが人気で、作付面積、収穫量ともに日本では大根についで多い人気の野菜です。

せん切りのつけ合わせはトンカツやステーキ、コロッケなどの洋食に欠かせず、ほかにも、サラダ、煮もの、あえもの、炒めもの、みそ汁、漬物など、何でもこなす万能野菜です。

現在は英語読みからキャベツと呼ばれていますが、昔は甘藍(かんらん)と呼ばれていました。そのほか球菜(たまな)や牡丹菜(ぼたんな)という呼び名もあります

キャベツの旬

季節に合わせた品種が早くからつくられ、種まきの時期に差をつけて栽培するので一年中出回っています。

春先から6月頃まで出まわる巻きのゆるい新キャベツ(春キャベツ)と、通年見かけるかたく巻いた平たい冬キャベツ(夏は高原キャベツと呼ばれます)があります。

人気があるのは葉のやわらかい新キャベツで、旬は4月から5月半ばにかけてです。

冬キャベツの旬は2月頃です。この頃出まわるものは寒さにあたって甘みをまし、煮こむといい味がでます。

キャベツの種類

キャベツの種類は多く、食用のものを大きく分けると、(1)日本で一般的にキャベツと呼ばれる結球キャベツ(2)ちりめんキャベツ(3)ケール(4)芽キャベツ(5)カリフラワー(6)ブロッコリー(7)コールラビ(8)カイラン、の8種類に分けられます。
※カリフラワーやブロッコリーは、ここでは取り上げません。

日本では、季節に合わせた品種が早くからつくられ、一年中出荷されています。球がしっかり締まっている冬キャベツ、春を中心に出回る春キャベツ、冷涼地で栽培される夏秋キャベツ、などに分けられます。

冬キャベツ

夏に種をまき、晩秋から初春にかけて収穫されるキャベツです。厳寒期から初春に収穫されるものは、特に「寒玉」と呼ばれています。形は偏平で、球がしっかり締まり、葉はしっかりとかためです。外側の葉はあざやかな緑色をしているのが特徴ですが、寒気に傷んだ外葉をむいて出荷されることが多いので、店頭に並ぶものは葉が比較的白いものが多いようです。最も生産量の多い作型で、愛知県が主産地です。11月~3月頃まで出回ります。煮こんでも煮くずれせず、出し汁をよくすうので、ロールキャベツのような煮ものにむいています。また、水っぽさがないので炒め物にもむきます。

夏秋キャベツ

冬キャベツの品種を、冷涼地で春から初夏にかけて種をまき、夏から秋にかけて収穫するものです。群馬県の嬬恋(つまごい)や長野県の八ヶ岳山麓などの高冷涼地からの出荷が多いので「高原キャベツ」ともよばれます。7~10月頃までが収穫期です。球がよく締まり葉が柔らかく、水分に富んでいて、中まで緑色をおびています。生のまま食べるほか、汁の具にもむいています。

春キャベツ (別名)新キャベツ

秋から冬にかけて種をまき、早春から初夏にかけて収穫されるキャベツで、「春玉」と呼ばれています。春先から6月頃まで出回り、冬キャベツと比較すると、大きさは半分以下、球の巻き方もゆるく丸型で、葉は中まで緑色をしています。神奈川県、千葉県が主流。やわらかく、みずみずしいので、サラダなどの生食や浅漬けなどにむいています。

グリーンボール

「グリーンボール」とは銘柄名ですが、この種の総括名として用いられます。寒玉・春玉に対して「丸玉」とも呼ばれています。1kg程度の小ぶりのボール型で、葉につやがあり、びっしりと巻き込んでいるのに、葉の内部まで緑色を帯びています。葉が肉厚のわりに柔らかく、組織はしっかりとしているので、何にでも使える万能型です。春秋は都市部近郊ものが、夏場は北海道や高原ものが出まわりますが、寒さに弱く、冬場には出まわりません。旬は5月頃です。やわらかさを生かしてサラダやスープにします。成分的にはキャベツと似ていますが、カロチンはキャベツの2倍程度含み、ビタミンCやカルシウム、カリウムの含有量もキャベツを上回ります。

紫キャベツ (別名)赤キャベツ

葉の表面が、紫色をしています。普通のキャベツより小型で、巻きはしっかりしていて、葉に厚みがあります。葉や軸の内部は白いので、切り口の色のコントラストが鮮やかです。サラダや酢漬けにむいています。酢漬けにすると、色が一段と鮮やかになります。紫キャベツの色素は、アントシアン系の色素によるものです。また、ビタミンCも多く含み、キャベツやグリーンボールを上回っています。

ちりめんキャベツ

(別名)サボイキャベツ
葉の表面がちりめん状に縮れているのが特徴です。玉の大きさや形状は普通のキャベツと変わりません。葉の中心まで緑色をしており、甘味があって歯ぎれもよく、サラダに最適です。煮くずれしにくいので、スープや煮込み料理にもむきます。不結球、半結球、結球の型がありますが、栽培面積はさほど多くなく、日本では結球型がわずかに栽培されています。縮れによって弾力が生まれ、輸送性が高く日もちがいいので、かつては船の食料として重宝されました。

芽キャベツ (別名)子持ちかんらん、姫かんらん

普通のキャベツの芽ではなく、キャベツの栽培変種で、葉の付け根の腋芽(えきが)が、直径2~3cmに結球したものです。ひと株に、50~60個ほどビッシリつくことから、子持ちかんらんとも呼ばれています。このため、結婚式の披露宴の料理に出される場合も多いようです。葉が固く巻いていて、ややほろ苦さがあります。一年中出まわりますが、霜がおりてから2月までに収穫されるものは、柔らかく、甘味も増します。栄養価は高く、ビタミンCはキャベツの3倍以上あります。ベルギーのブリュッセルが原産地です。

ケール (別名)葉キャベツ、羽衣(はごろも)かんらん

今日の結球キャベツの原型で、結球せずに葉が花のように重なり合って開きます。ヨーロッパでは栽培が盛んで、食用、飼料用に多数のタイプのものが栽培されています。カルシウム、カロチン、ビタミンB1、B2、Cはキャベツより多く含まれます。体の抵抗力を高め、胃腸を丈夫にする働きがあり、ヨーロッパでは、スープやサラダによく利用されています。日本では最近話題の青汁の材料に使われています。

コールラビ (別名)かぶキャベツ、球茎(きゅうけい)かんらん

キャベツの一種で、かぶのように肥大した茎の部分の皮をむいて食べます。コールラビはドイツ語でコールはキャベツ、ラビはかぶの意味です。茎は5~8cmぐらいの球形で、皮の色は淡い緑色と赤紫色の2種類がありますが、中はどちらも薄緑色です。シャリシャリとした歯ざわりでブロッコリーの茎に似た味がします。小さいものは生食に、皮のかたいものはスープや炒めものなど、かぶと同じように扱う料理用途が多いようです。

カイラン (別名)チャイニーズケール

キャベツの一種の中国野菜です。結球せず、開花直前のつぼみとその花茎や若葉を食用にします。茎はやわらかく、ほのかに甘みがあり、葉はほろ苦く、ブロッコリーに似た味がします。暑さに強く、日本でも夏野菜として栽培されています。太い茎は皮をむき、やわらかい部分をゆでてサラダにしたり、酢漬け、みそ漬け、油炒め、天ぷらなどにします。

キャベツの加工品

青汁

青汁とは、緑黄色野菜を液状や粉末などの状態に加工して飲むことができるようにしたものです。その材料はケールが使われます。野菜の壊れやすい成分をそのまま効率良くとることができる健康食品として人気です。

キャベツの選び方

冬キャベツは緑が濃く、切り口が新しくみずみずしいものが新鮮です。巻きがかたくて大きさのわりにずっしりと重いものを選びましょう。

冬キャベツで、外葉の表面が紫がかっている場合がありますが、これは露地で寒さにあたったためで、かえって甘みがあっておいしいキャベツです。

新キャベツは緑が濃く、葉につやがあるものを選びます。古くなると光沢は消えてしまいます。また、巻きがやわらかで弾力があるものは新鮮です。

芯の太さは500円硬貨ぐらいの大きさが目安です。それ以上大きいと中の芯が成長しすぎておいしくありません。

切って売られているものは、葉にすきまがなく、芯の長さがキャベツの高さの3分の1以下のものを選んでください。

上部に割れ目が入ったり、葉のつけ根の切り口が割れているものは、古くなったキャベツです。外側の葉が白っぽいものは、葉がいたんだり虫にくわれて何枚かむいたものですから、品質が劣ります。

キャベツの調理法

どの野菜でも通用する常識ですが、つけあわせのせん切りなど、シャッキッと歯ごたえを良くしたいときは、芯を自分のほうに向けて、繊維にそって縦に包丁を入れます。おひたしなど、やわらかくしたいときには繊維を立ちきるように横に包丁を入れるとよいでしょう。

使い始めは外側から葉を向いていくようにします。縦に包丁を入れてしまうと、切り口から水分がとんで、鮮度が一気に落ちてしまいます。

せん切りしたキャベツはすばやくボウルに移し、水に放します。こうするとアクが抜け、黒ずむのを防げます。アクがボウルの縁に小さな泡となって出てきたら水を取り替え、しばらくしてざるに移してよく水を切り、みずみずしいうちに食卓へ。あまり水に長くつけすぎるとビタミンCなどの有効成分が水に流れ出てしまうので注意してください。

包丁使いの苦手な人へ、キャベツの簡単なせん切りの方法

縦半分に切ったキャベツの切り口に、にんじんなどの皮むきに使うピーラーを当てて、上から下に削ってください。あっという間に、太さのそろったきれいなせん切りができあがります。

キャベツの葉をうまくはがす方法

ロールキャベツなど、下ごしらえのときに1枚1枚ていねいにはがして、それをゆでるとなると大変な手間がかかります。そこでこの裏ワザですが、まずキャベツの芯をくりぬき、穴の部分を上にして耐熱ボウルや鍋に移します。くりぬいた穴の上から熱湯を注ぎ、キャベツ全体が熱湯に浸るようにします。そして、上からラップをかけて10分ほど放置すると、葉がしんなりとしてゆでキャベツができあがります。あとは1枚ずつはがして使用すればOKです。きれいにはがせて、しかも簡単にできるので覚えておくと便利です。

芽キャベツは巻きが硬くて火が通りにいので、包丁で底に十字の切り目を入れ、塩を少々加えた熱湯でゆでてアクをぬいてから、シチュー、グラタン、バターソテーなどに利用します。

キャベツの葉の外側の数枚は雑菌がついている可能性があるため、なるべく煮物や炒め物にするようにします。サラダやせん切りなど、生で食べる場合は、内側の葉を使いましょう。

ロールキャベツや和え物など、ゆでて使う場合には、ゆでる時に酢を少々加えると特有の臭みがとれます。

ドイツでは、キャベツの酢漬けザワークラウトがよく食されています。これはキャベツを千切りにし、塩やこしょうを少々加え、重石をのせて涼しい場所に10日以上おいて乳酸発酵させたものです。生キャベツは、ビタミンCを壊さずにそのまま食べられるので、ザワークラウトは理想的な食べ方と言えます。

キャベツの保存法

キャベツの保存は、いかに水分を保つかがポイントです。

カット売りされたものは、切り口から水分がどんどん抜けて傷んでいくので、丸ごと買いが絶対にお得です。

ラップに包まれているとキャベツが呼吸できなくなるので、ラップははずしてポリ袋に入れ、野菜室で冷蔵します。大きくてビニール袋に入らない場合には、外葉でおおい、さらに新聞紙でくるむとよいでしょう。葉を外側から1枚1枚はがしながら使い、1週間以内に使いきります。

丸ごとキャベツを1週間以内に使いきれない場合には、先の尖ったナイフで芯をくりぬき、濡れた脱脂綿かペーパータオルを詰めてから、ビニール袋に入れて野菜室で冷蔵すると2週間は鮮度を保てます。脱脂綿は乾かぬように時々水をしみ込ませてください。要は水分をいかに保つかがポイントです。

キャベツはせん切りかざく切り以外の特殊な切り方はあまりしないので、あらかじめ1/2個ぐらいを一気にせん切りやざく切りして、冷凍保存しておくと便利です。切ったキャベツは水につけてぱりっとさせ、ざるに上げてよく水をきり、ビニール袋か密閉容器に入れて冷凍庫へ。せん切りのものを使うときは、そのまま盛りつけるだけです。時間の無い朝ご飯のときなどに重宝します。ざく切りのものは、そのまま炒め物などに使えます。

キャベツの栄養・効能

ビタミンA、B1、B2、C、E、K、ナイアシンなど、ほとんどのビタミン類のほか、ミネラル分も多く、カルシウム、リン、鉄、カリウム、マグネシウムなどが含まれています。

ビタミンCが豊富

ビタミンCがずばぬけて豊富で、大きめの葉を2~3枚ほど食べるだけで、1日の必要ビタミンCをカバーできます。特に中心部にビタミンCが多く含まれます。ビタミンCはかぜの予防や疲労回復、肌荒れの解消などに効果があります。また、喫煙者は非喫煙者に比べてビタミンCの消費量が3倍も多いことがわかっているので、たばこがやめられない人は、こうしたビタミンCを多く含む食品を努めて食することを心がけましょう。

胃潰瘍(いかいよう)や十二指腸潰瘍(じゅうにしちょうかいよう)の予防に

特筆すべき栄養素はビタミンUとKです。ビタミンUには、胃壁の粘膜を丈夫にし、胃や十二指腸の潰瘍(かいよう)発生を抑制するはたらきがあります。ビタミンUはそもそもキャベツから発見され、キャベジンと呼ばれました。同名の胃腸薬は、まさにこの成分の薬効効果を薬に取り入れたものです。
ビタミンKには、出血したときに血を固める血液凝固作用があります。このため潰瘍(かいよう)で出血した傷口が早くふさがることになり、この点でもキャベツは、胃潰瘍や十二指腸潰瘍に有効な食品なのです。
ビタミンUは熱に弱いので、潰瘍(かいよう)の治療には生ジュースにするのが効果的です。りんごなどと合わせると飲みやすくなります。

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)予防

ビタミンKには、骨にカルシウムが沈着するのを助けるはたらきがあり、骨粗鬆症の予防に効果があります。ビタミンKが不足すると、骨に十分なカルシウムが取りこめなくなって骨がもろくなり、鼻血や大腸炎などをおこしやすくなります。また、赤ちゃんの脳内出血を防ぐ作用が認められており、妊婦や授乳期の母親に十分とって欲しい栄養素です。

便秘の改善

キャベツは食物繊維が多く含まれている点からも意義深い野菜です。食物繊維は、便秘を改善するだけでなく、腸内環境を良好に保ち、大腸がん、高血圧、動脈効果、糖尿病、肥満などの病気に効果のあることが判明しています。

がんや感染症の予防に

キャベツの外側の葉の緑色部分には、カロチンが比較的多く含まれています。カロチンは体内で必要な量だけビタミンAに変わり、残りは抗酸化物質としてはたらきます。ビタミンAは、皮膚や粘膜を丈夫にし、がんの予防や、活性酸素の害からからだを守るはたらきがあります。

肝機能改善

赤キャベツには、血栓を防止するポリフェノールが含まれています。動脈硬化防止、免疫力増強、肝障害抑制などの分野でも使われており、今後ますます期待される食品といえます。

精神の安定

キャベツからはカルシウムもたくさん摂取できます。カルシウムは丈夫な骨を維持してイライラを解消し、精神を安定させる作用もあります。

ガンの予防

キャベツはアメリカ国立がん研究所によって提案された「デザイナーズフーズ・リスト」の中でトップグループに位置付けられた食品です。がん抑制成分であるイソチオシアナートやインドール化合物、発がん物質の活性化を抑制するペルオキシダーゼなどが含まれており、ビタミンCとともにガン予防に大きな効果があります。ビタミンUの潰瘍(かいよう)を治すはたらきも、免疫力や自然治癒力を向上するという面でがんの予防に効果があります。

解熱剤を服用している人は注意

解熱鎮静剤のアセトアミノフェンを服用している人は、キャベツをひかえめにしてください。薬の作用が弱まってしまうことがあります。

キャベツの民間療法

胃腸を強くする

胃炎や胃潰瘍の人は、胃粘膜の再生を助けるビタミンUを効果的に摂取するために、キャベツの絞り汁250mlを1日2回、食前に飲みます。10日ほどで効果があらわれます。

やけど

キャベツの葉には鎮静効果があるので、葉を手でもんで患部に貼ると効果があります。

キャベツの歴史・由来

原産地はヨーロッパです。地中海沿岸や大西洋沿岸に自生していた野生種から改良されたものとされています。

栽培の歴史は非常に古く、結球しない原生種は有史以前から栽培されていたようです。この種類は、現在もギリシャ、イタリアなどの海岸沿いの絶壁に分布しています。

原生種は、古代ローマ人が好んで食べていたそうで、胃の調子を整える作用が評価されていました。帝政ローマ時代の軍人大プリニウス(23~79)の「博物誌」には、キャベツの多くの効能が載っています。

日本へは、江戸時代の1704~1711年にオランダ人によって長崎に伝えられましたが、当初は食べるためではなく、観賞用として栽培されました。その改良種は、葉牡丹(はぼたん)となり現在につながります。

野菜として普及したのは、明治になってからです。最初は外国人居留者や、寄港する外国船の積載用食料として栽培されましたが、徐々に日本人のあいだにも広まり、明治時代末期には一般的になりました。

キャベツの消費量が急速に増大するのは、第二次世界大戦後で、昭和30年代になると、食生活の洋風化に伴い爆発的に増えました。

現在では、作付面積や生産量ともにダイコンに次いで第2位となっています。最近は若干減少していますが、老化やガンを防ぐカロチンやビタミンC、Uなどの効果が認められるにつれ、広く見直されています。

キャベツの豆知識

キャベツの名前の由来

キャベツという名は英語のキャベッジがなまったものです。キャベッジは、頭でっかちをからかう古いフランス語カボシュからつけられました。

プラスチック容器の臭い取りに

お弁当などのプラスチック容器ですが、長く使っていると臭いがついてしまい、洗剤でもなかなか取れない、という経験はありませんか。こんなときにキャベツを使うと間単に臭いを消すことができます。キャベツをざく切りにして容器に入れ、ふたをして半日ほど置いておきます。その後キャベツを取り出すと、不思議なことの臭いは気にならなくなっています。普通捨てるキャベツの外側の葉でできるので便利です。尚、この裏ワザは大根やかぶの青菜でも代用できます。

トンカツにせん切りキャベツはなぜ?

洋食屋さんなどでトンカツを注文すると必ずついてくるのが、せん切りキャベツです。このスタイルをはじめたのは、東京銀座の「煉瓦亭」で、明治37年、ポークカツレツに千切りキャベツを添えたのが始まりだとか。キャベツはその頃でも年間手に入ったというのが理由らしいのですが、実は、この組み合わせの相性が抜群なのです。キャベツの食物繊維がトンカツの脂肪の吸収を抑え、またキャベツに豊富に含まれるビタミンUが胃腸を優しく守ってくれます。トンカツのせん切りキャベツは残さずに全部食べてしまいましょうね。