うどは1200年の重みある食材

うど(独活)」と聞くと「うどの大木」という言葉を
思い浮かべる人が多いでしょうか。

うどはウコギ科に属する多年草で、
木ではありません。

古くから薬用として用いられており、
日本全土に自生する日本古来の野菜です。

1200年も昔の奈良時代から、薬用などで食されてきている食材です。

今では栽培もされています。

古くから薬用としても使われているということは、
何か体に有益な成分を含むとしか思えませんよね。

しかし、「うど」は、その90%以上が水分で、
実はあまり栄養豊富な食材とは言えません。

でも豊富ではありませんが、体に良いとされる重要な成分を含んでいるんです。

カリウム・ジテルペン・フラボノイド・クロロゲン酸などが主な成分です。

カリウムは利尿作用・高血圧予防に効果があり、
ジテルペンは自律神経の調節作用、つまり精神安定作用があります。

フラボノイドとクロロゲン酸は老化やガンの予防に効果があります。

含有する栄養素の種類こそ少ないですが、
体に良いとされる栄養素を確実に含んでいるんです。

決して「うどの大木」の言葉の意味のように、
使えない食材ではないのです。

「うど」は、酢の物、サラダ、和え物、煮物、天ぷらなどの
料理で使われることが多い食材です。

生でも食べられますが、アクが強いので、
皮を厚めにむいて、酢水につけておくとよいでしょう。

茹でる時も、酢を加えて茹でることで、
アクが抜けて美味しくいただくことができます。

十分な下ごしらえをして美味しくいただき、
1200年の歴史を感じて欲しいと思います。