冬の深まりとともに舌で感じる白菜の旬
冬の鍋物に使う食材の定番と言えば、白菜ですね。
我が家では白菜と薄切り豚肉を主役としつつ、
ネギや豆腐やきのこも加えて炊く鍋を
「水炊き」と子どもの頃から呼んでいて、
取り皿に酢と醤油を入れたものにつけて食べるのですが、
冬の始まりの頃と終わりの頃では、白菜の味がぜんぜん違うことに気づきます。
そろそろ寒くなってきたから鍋だね、
なんて言って食べ始める11月あたりでは、
まだ白菜が固く感じられ、うま味も感じられず、
薄切りの豚肉ともなんだかしっくりきません。
ところが、これが回数を重ねるうちに、
外も寒くなって風もめっきり冷たくなって年末が近づく頃には、
同じように作る鍋でも、白菜が優しくとろっとしてきて、
周りのスープや食材ともしっくり溶け合うようになり、
「ああ、これだね、これぞ旬だね!」
と家族みんなで白菜の美味しさを口々に言い合うようになるのです。
そしてまた、やがて春の気配がする頃になると、
白菜が合わなくなってくる。
ああ、鍋の季節もそろそろ終わりか、
と一抹の寂しさとともに白菜が季節の移り変わりを教えてくれるのでした。
★白菜の詳しい知識はこちらです。
白菜 – はくさい – chinese cabbage