風変りの姿が特徴の珍魚、ヤガラ
矢柄(ヤガラ)には、アカヤガラとアオヤガラの2種類があり、
食用にされるのはアカヤガラです。
アオヤガラは独特の臭みがあるため食用とされることはありません。
ヤガラの身は白身で、味はさっぱりとして淡白です。
流通量が少ないため、なかなか手に入れるのが難しく、
一般的にはあまり知られていません。
そのため、高級魚として取り扱われて、懐石料理などに用いられています。
お刺身や、酢の物、蒸し物、などでも食べられています。
アカヤガラは、日本では本州中部以南に分布し、
インド洋西部、オーストラリア、北米太平洋にかけて
温かい海に広く分布しています。
入り江やサンゴ礁など岸近くに生息し、体長1.5mにも達する
海ヘビのような長い体が、矢の柄に似てることから
「矢柄」と名付けられたといわれています。
水を急速に吸い込んで、遊泳生物、小魚、小エビを捕食するため、
それに適した大きい管状の口が特徴的です。
ヤガラは脂肪が少なく高タンパクで低カロリーな魚です。
他にもビタミン、カルシウムを含んでいます。
カルシウムを多く摂取するには、煮物や蒸し物などにする調理法が
おすすめです。
加工品としては、干物の他に、乾燥品が腎臓病や喘息の漢方薬に
用いられていました。