コロボックルも食べたかな?!体に良いふき

ふき(蕗)は、キク科フキ族の多年草です。

日本原産で全国に分布しています。

日本だけでなく北は樺太、朝鮮半島や中国にも分布しています。

ふきの種類

愛知早生ふき

市場に多く流通していて生産量は愛知県が一番です。
尾張ふきとも呼ばれ水分が多くて、香りが良く
柔らかくて美味しいです。

雄株しかないので、現在も株分けで栽培されています。

葉柄(茎)は太め、長さは1m位になります。

山蕗(ヤマブキ)

山野に自生しているふきで佃煮の伽羅蕗になります。
葉柄(茎)は細め、長さは30cm前後になります。

水ふき(京ふき)

葉柄(茎)が薄い緑色で根元が赤く、苦みが少なく柔らかいです。

缶詰等に加工されることが多いので、
青果としての流通量は少ないようです。

長さは50cm位になります。

秋田ふき

長さが2m程にもなり、太さも5センチほどで
とても大きなふきです。

固いので砂糖漬けにして、製菓用のアンゼリカになります。

寒い地方の牧草地では増えすぎ、家畜も食べないので
畜産農家の悩みの種になっているようです。

ふきのとう

ふきは、葉より先に花茎(つぼみ)がでます。

これがふきのとうです。

雄花と雌花があり、雌花は受粉後成長してタンポポのような
綿毛を付けた種子を飛ばします。

そんな風に増えているとは驚きですね。

栄養と効能

ふきは、食物繊維が豊富な為便秘を解消しコレステロールを下げ、
高血圧や動脈硬化の予防になります。

カリウムが多く含まれるので、利尿効果が期待できます。

ふきには、ポリフェノールの一種クロロゲン酸が含まれていて
これが苦みになります。

食中毒の予防や抗酸化作用があり、
がん予防や老化防止に効果があります。

ふきには昔から気管支の炎症を鎮める効果もあると言われています。

保存方法

生の場合は、サッと水に濡らして新聞紙などに包んで、
涼しくて暗い所に保存します。

これで数日は大丈夫です。

冷蔵庫に入れるときは、葉っぱを落としてから、
入る大きさに切り、ラップをして保存します。

茹でてあく抜きしたものは、
密閉できる容器に入れて、冷蔵庫で1週間ぐらい保存できますが
なるべく早めに使用されることをお勧めします。

ふきのとうやふきにはペタシニンと云う、肝臓に対して
毒性があるものが含まれているので、あく抜きが必要です。

重曹や灰などを入れた熱湯で茹でて、灰汁(アク)抜きをします。

アイヌの伝説に出てくるコロボックルと云う妖精は
ふきの葉の下に住んでいると言われています。

体に良い旬のふきを食べて、コロボックルに思いを馳せてみたいものです。