ひなまつりメニューに栄養たっぷりの菜の花
一面の緑に可愛らしい黄色の菜の花。
明るい陽射しの中の春らしい風景ですね。
河川敷や畑などで目を楽しませてくれる菜の花が
咲き誇る前に、食用の菜の花は一足先に春を告げてくれます。
一年中見かけることの多いキャベツ、ブロッコリーも
菜の花の仲間ですが、菜の花は冬から春にかけてが旬です。
観賞用の菜の花と食用の菜の花、そして油を搾るためのナタネは、
もともとの由来は同じでも、現在はそれぞれ品種が異なります。
三重県の特産品である、「三重なばな」は、
油を搾るためのナタネに由来します。
「江戸の灯りは伊勢の菜種でもつ」と言われた程、
三重県はナタネの一大産地でしたが、
昭和20年代後半には、安価な輸入品の油に押されはじめ、
入れ替わるように食用なばなの栽培が始まりました。
他の食用の菜の花は花の部分を食べますが、
三重なばなは、花の咲く前の茎と若葉の部分を食べます。
「食品成分表」においては、
「和種なばな類」「洋種なばな類」の大きく二つに分けられています。
三重なばなは洋種なばな類にあたりますが、
その他のなばなには和種、洋種の両方があります。
おもな栄養成分は同じで、
いずれもカロテン、ビタミン、ミネラルが豊富です。
なかでも、ビタミンCはほうれん草の約2倍、
カルシウムは「畑の小魚」と呼ばれるほど。
葉酸も多く含まれています。
旬のものには、その季節に必要な栄養素を
多く含んでいるとも言われます。
栄養価が非常に高い野菜ですので、
お子さんにも積極的に食べてほしいですが、
特徴であるほろ苦さや歯触りが敬遠されがちです。
苦みを減らすためには、
まずは塩を入れたたっぷりのお湯での下ゆでが定番です。
水溶性の栄養素は減りますが、
炒め物の場合も、下ゆでをすると食べやすくなります。
あとは、天ぷらにすると食べやすくておすすめです。
その場合は下ゆでせず、そのまま揚げます。
もうすぐひなまつり。
はまぐりやちらし寿司といっしょに、
今年は菜の花で彩りを添えてみませんか。
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