薬味以外でも食べたい「わけぎ」

分葱(わけぎ)は、ネギとたまねぎの雑種です。

ネギよりやわらかくて、ぬめりが少なくあっさりしています。

ネギやニラのように種子から繁殖するのではなく、
鱗茎から枝分かれして増えていくのが名前の由来です。

分け+ねぎ→わけぎ、というわけです。

生産量ナンバーワンは広島県で、中でも尾道市が有名です。

あさつきと混同されがちですが、
あさつきは北海道に自生しているエゾ葱の一変種で、
球根から育てます。

カロテンやビタミンCが豊富に含まれています。

カロテンは体内で必要量だけビタミンAに変換され、
その抗酸化性によって抗ガン、老化防止効果が期待されています。

また、粘膜や皮膚を健康に保つ働きもあるといわれています。

その他、カルシウム、ビタミンE、ビタミンK、葉酸、
ビタミンC、食物繊維などの栄養素も豊富に含まれています。

わけぎのヌルヌル成分であるムチン様物質は、
たんぱく質の消化を助け、胃腸の粘膜を保護する効果があります。

無機質やビタミン類はネギよりも豊富なので、
薬味だけでなく、酢味噌和えや、炒めもの、卵とじ、
チジミやお好み焼きの具にもあいます。

積極的に食したい春野菜の一つです。